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                     ポイントコントローラー(N1509A)

 

                       ターンアウトシステム(turnout system)
 

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  ポイントコントローラの概要


ポイントコントローラーは手前からキーボード、PICマイコンの指令によって動作するリレー、リレーによって充電動作、放電動作を行うコンデンサー、ポイントの動作を確認するチェックピン、最後にポイントに接続するスプリングロックの端子台が配置されています。

PICマイコン、フォトカプラー、ロジックIC、トランジスタアレイはキーボードの真下に配置され保護されています。




電源は12V1.5AをACアダプターから供給します。
この12Vはコンデンサーの充放電(ポイントの切替)に使用される電源となります。
PICマイコンには12Vから3端子レギュレータで5Vを作って供給しています。

12VのACアダプターはプラスマイナスが反転する逆接続を避けるため、必ず製品に付属しているものを使用してください。



ポイントコントローラーにはプログラムされた運行計画に従ったポイントを切り替えるためのキーボードが、SW1~SW15までの15個が組み込まれています。




キーボードの右側には外部からSW1~SW15を入力するためのコネクタが用意されているので、このコネクターを活用すれば運行指示板の作成につなげることが可能です。




ポイントコントローラーにマウントされているキーボードからの信号は回路は、フローティング状態にならないようにフォトカプラで受け、CR回路とシュミットトリガIC(7414)で波形整形され、誤動作を誘発する影響を低減させてからマイコンに送られます。

RA4(P-1)の出力はトランジスタのコレクタ接続で出力リレーが駆動され、RB0(P-2)~RB7(P-9)まではソースタイプのトランジスタアレイでリレーを駆動します。
リレーに接続されたコンデンサ(3300μF)からの充放電によりポイントが切り替わります。

ポイントの切替方式としてコンデンサ充放電式の採用
Nゲージのポイントの切替はコンデンサ充放電式が一般的です。
メーカーの違いから特性の異なるポイント駆動回路(ソレノイド回路)のどちらも確実に駆動させるために、大きめの3300μFのコンデンサを使用しています。

コンデンサ充放電式以外の方式としては、PICマイコン、小型コンピュータ「ラズベリーパイ」等を使って、Hブリッジを介して極性を変えながら、50ms前後のパルスを発生させて切り替える事例もあります。
この方式はコンピュータのプログラムミスや予期しない暴走等で、長時間の通電が継続された場合は、最悪ソレノイドの発熱、発火の危険が排除できないので、リスク軽減のため一般的なコンデンサ充放電式としました。


 

  コントロールするポイントの数

9個のポイントしか制御できないかと失望する人もいるかもしれませんが、お座敷レイアウトや定尺(一畳)レイアウトではなんとかなる数です。
また、フィーダーの位置と完全選択のポイントをうまく組み合わせて運行計画を立てると、9個以上のポイントを制御できます。

PICマイコンの1ポートの出力でリレー(2C:2回路のトランスファー接点)を駆動し、そのリレーはコンデンサ充放電回路を2回路持っており、M(マスタ)とS(スレーブ)として出力可能です。

以下の図は1個の出力のM(マスタ)とS(スレーブ)を活用して同時に2個のポイントを切り替える事例です。



ポイントコントローラーの出力を18個のポイントに割り振って通過型のヤードを作成した事例


行き止まりのヤードの場合を4組のポイントの事例で説明すると、出力のM(マスタ)とS(スレーブ)の接続を下図のように接続すると、8線(4×2=8)のヤードの切替をコントロールできます。



P1が分岐の時はヤード1~4に給電され、P1が直進の時はヤード5~8に給電されます。
ヤード2から出庫する場合は「P4分岐」→「P3直進」→「P2直進」→「P1分岐」となります。

「P4分岐」動作を行うと同時に「(P4)分岐」となりますが、そもそもP1からヤード5、6、7、8には給電されないため、留置されている列車が動き出すことはありません。

ポイントコントローラーをヤードの入れ替え用にポイント切替の専用にする使い方もできます。
9個の出力を全てヤードに割り当てると9×2=18となるので18線のヤードのコントロールができそうですが、入れ替えのヤードを指示するキーボードは、SW1~SW15までの15種類しか設定できませんので、実際はMAX15線のヤードとなります。

ポイントコントローラーの出力を14個のポイントに割り振って15線のヤードを作成した事例

説明のため作成したデモレイアウト でポイントの配置を確認してください。
デモレイアウトではM(マスター)とS(スレーブ)の接続を組み合わせて、複線の周回線路、外周には待避線を一カ所、渡り線にダブルクロスポイントを使い、内周線にはヤードを10線分配置しています。

使用したポイントはTomix社のダブルクロスポイントのPL280-30を1個、左開きのPL541を7個、右開きのPR541を5個の合計13個で、この13個のポイントをポイントコントローラーで切り替えています。
デモレイアウト

 

  プログラムの書込

プログラムの書込インサーキットシリアルプログラミング(ICSP)を利用して、ポイントコントローラーのPICマイコンにプログラムを書き込みます。

プログラミングモードと運転(RUN)モードの切替はスライドスイッチで行います。




ポイントコントローラーにはそれぞれのレイアウトの特性に合わせるために、ポイントをコントロールするプログラムは付属していません。

ポイントをコントロールするプログラムを作成し、PICマイコンが読める状態としたHEXファイルを作成し、最後にそのHEXファイルを、ポイントコントローラー(N1509A)のボード上に乗っているPICマイコン(PIC16F84A)に転送(書き込み)するためにはROMライターが必須です。

書込のためのプログラマーは2種類を推奨しています。

PICkit2互換機
販売元:秋月電子通商
秋月電子通商:「AKI-PIC2プログラマボード(PICkit2互換)」(通販コード:M-02495)



メーカー純正のPICkit2は既に製造されていませんので互換機を使います。
HEXファイルを転送するだけなのでPICkit2互換機で十分です。
この製品には純正のPICkit2やPICkit3には備えられていないROMライター機能が予め用意されていますから、ほとんどのPICマイコンの直接書込ができます。
またファームウエアがCD-ROMで供給されますから、自分でマイクロソフト社のMPLAB等の開発環境、書込ツールを探し出してインストールする手間が省けます。

今回はPICマイコンのPIC16F84Aを使用してオンボード書き込みを実現していますが、あなたがスキルを磨いて別のPICマイコンを使ってオリジナルな回路を作る場合は、オンボード書き込みができないPICマイコンに「AKI-PIC2プログラマボード(PICkit2互換)」を準備しておけば、そのままROM書き込み機能を使うことができます。

PICkit3にROMライター機能を追加する場合は、難しくはありませんが自分でゼロプレッシャーソケットを取り付ける必要があります。

あなたが学生で学校内にロボット研究会的なクラブがあって、そこでPICマイコンを使っていれば、そこのメンバーが持ってる場合が有りますから、貸してもらえるかどうか聞いてみてください。



マイクロチップ PICkit3
おすすめの二つ目はマイクロチップ純正のフラッシュマイコン書き込みツールです。
おすすめと言っても、書き込みツールをメーカーサイトからダウンロードして、インストールしなければならないので、インストールに自信の無い初心者にはおすすめしません。

販売元:秋月電子通商
秋月電子通商:マイクロチップ PICkit3(通販コード:M-03608)



ソフトウエアのMPLAB X はマイクロチップ社からダウンロードしてください。
マイクロチップ社が提供するMPLAB X IPEをインストールすれば、PICkit 3を介してPLCプログラマー連枝(れんり)で作成したHEXファイルを、ポイントコントローラーのボード上のPICマイコン(PIC16F84A)に書き込むことができます。

必要なのはMPLAB X IPEだけですが単体でのインストーラーは存在していないので、マイクロチップ社のサイトから統合開発環境ソフトのMPLABXのインストーラーをダウンロードする必要があります。

MPLABXをインストールする過程でMPLAB X IDEとMPLAB X IPE両方インストールする、またはMPLAB X IPEだけをインストールするかを選ぶ事ができます。

PLCプログラマー連枝(れんり)でプログラムを組む場合は、MPLAB X IDEとCコンパイラーは不要となります。
PICマイコンをC言語で組む場合を除けば、MPLAB X IDEをインストールする必要はありません。

HEXファイルを書き込む機能に限定すればPICkit3とPICkit2互換の差は全くありません。

PICkit3を使用する際の問題に関して販売している「秋月電子通商」のホームページに 「マイクロチップ PICkit3の質問と回答」 として対応方法が掲載されています。

PICkit3の方がPICkit2互換機より少しハードルが高いので初心者はよく検討してください。


PICkit 3にそっくりの(ウソッ)パチもんについて
Amazon、ヤフオクでPICkit 3を検索すると、見事に100%パチもんが引っかかります。
メルカリにもパチモンがかなりあります。
それでもたまに良心的な出品者がPICkit3、PICkit2、秋月のPICkit2互換機を出品していますので、丁寧に探せば純正を入手することができるようです。
秋月ではPICkit3が純正が5000円(税込み)、PICkit2互換機が5300円(税込み)に対して、パチもんが1500~4000円なので迷いますが、正常動作が保証されていないので、初心者、IT弱者にはリスクが大きいので絶対におすすめしません。

 

  保護回路

保護回路を組み込んでいますが、安全に使用するための第一歩としてポイントコントローラーの標準付属品のACアダプターDC12V1.5Aを、逆接続防止の観点から使用してください。
この組み合わせを守って頂ければ、電源の逆接続は起こりませんが、ユーザーが手元にあるACアダプターを流用しようとすると、極性が異なっている場合は電源の逆接続となります

付属品以外のACアダアプターを使用する場合は、DCプラグは内側+(φ2.1mm)、外側-(φ3.5mm)ですからご注意ください。

過電流に対してポリスイッチ(0.9Aで制限開始、1.5Aで遮断)を、電源スイッチの直後とコンデンサー回路の直前に配置していますが、ポリスイッチはトリップしても原因が取り除かれれば自然に復帰しますので、ヒューズのように交換の必要がありません。

ポリスイッチはあくまでも過電流保護で逆接続保護の機能はありません。


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